[Japanese] 2HA理事長のフィリピン被災地視察レポートと今後の計画

セカンドハーベスト・アジア(2HA)理事長チャールズ・マクジルトンが、11月13日~18日までフィリピン中部の台風被災地を訪問・視察しました。この視察旅行の後、2HAと我々の現地団体フードバンクフィリピンは、今後イロイロ北部の被災地を中心に、現地のフィリピン大学ビサヤス校と提携して、支援活動を行っていくことにしました。 これまで既に多くの個人及び企業・団体の方々から、寄付金・物資等にてご支援をお申し出いただきましたことをここに厚くお礼申し上げます。台湾赤十字社/台中フードバンク(台中食物銀行)からは、3トン以上ものお米及びその他物資をイロイロ北部の我々の提携団体まで送っていただきました。 下にて、マクジルトンからのレポートと今後の2HAの支援計画をご覧ください。 イロイロ北部の被災地にて2HAのマクジルトンと理事のブルース・ホール。その他の写真は、こちらにてご覧になれます。 被災地視察レポート  2013年11月23日 フィリピン被災地支援について 現地調査に基づき、短期支援(4~6週間)と長期支援(6~12ヶ月)に分けて支援するのが最もインパクトがあると考えます。フィリピンの国家災害リスク管理協議会(National Disaster Risk Reduction Management Council)によると、 死者: 4,015 負傷者: 18,567 不明者: 1,602 被災家族数: 2,157,726 被災者数: 10,023,075 家を失った家族: 921,356 家を失った人数: 4.330,502 ダメージを受けた家屋数: 1,084,446 一部崩壊家屋数: 549,133 完全に崩壊した家屋数: 536,313 多くの被災地は、未だに発電機以外の電気は無い状態です。早くてクリスマスの頃まで電気の復旧はみこめないとのこと。場所によっては、来春まで待たなければいけないということ。がれきは、道路以外は片付けられていません。一部倒壊、もしくは完全倒壊の建物は、放置されており、完全に破壊してがれきを片付けるといった計画は明示されていません。日が暮れると、道の脇や野原で、枝などを燃やしている人がいるのが見られます。破壊の様子は、いたるところにありました。 短期支援計画 被災地に向けて、当面のニーズを満たす物資を送ります。これらの物資は、私が出会った現地の団体、もしくはオールハンズ、東北で一緒に活動した団体を通じて配給されます。 発送スケジュール コンテナ#  2HJで受付締切日   積み荷           発送  … Continued

Asian Food Bank Meeting in Hong Kong 2013!

Second Harvest Asia (2HA) held the annual regional food bank meeting on Nov. 4 and 5 in Hong Kong. This time we had 15 food bankers from nine countries (Singapore, Malaysia, India, Hong Kong, Philippines, Taiwan, Japan, Korea, and the … Continued

[Japanese] City Harvest–世界初のフードレスキュープログラム

By 和田裕介 セカンドハーベスト・アジアの和田裕介が、2012年12月、ニューヨークのCity Harvest を訪問しました。この訪問の目的は、City Harvest のフードレスキュープログラムを見ることで、実際に倉庫を訪問し、運転手に付き添って食品の引取にも行きました。 QueensにあるCity Harvestの倉庫 私が乗ったトラック。マンハッタンにて。 ニューヨークは、ハリケーンサンディの被害を被ったばかりで、倉庫管理のスタッフは、冷凍設備がダメになってしまい、冷凍品はコンテナーの中に保管しなければならなかったと言っていました。しかし、City Harvest は、ハリケーンの被害に迅速に対応し、通常の2倍の食品(通常は一日125,000パウンド(56.8 トン)、災害対応時は250,000パウンド(113.6トン))を配ったとのことです。 ボランティアの作業スペース。ものすごく大きいです。City Harvest は、ニューヨークのレストランやスーパーからの食品、そしてFeeding America 経由での食品や世界最大規模の食品卸センターであるSouth Bronx のHunt’s Point といった場所から食品の提供を受けています。City Harvestは、17台のトラックと1台のトレーラーを保有し、市内の600箇所の施設に食品を提供しています。非常にプロフェッショナルな業務の様子で、寄贈品の適正な記録に力を入れていました。City Harvest の受け取る寄贈品の多くは、比較的少量を多くのスーパーやレストランからなので、寄贈品のデータ管理は大変なことと思いました。 マンハッタンのレストランからは、冷凍パスタを引き取りました。運転手は、通常一日に17、18箇所をまわるとのことでした。彼が、City Harvest が非常にプロ意識が高く、車両などのケアを丁寧に行い、記録保持にも熱心であることなど誇りを持って教えてくれたのが印象的でした。寄贈者の一つのレストランが、閉店したのを見つけると、運転手は運転手用のフィードバックフォームに、引取ルートを考えるスタッフがこの店をルートから外すようにと記入していました。こうした些細な事についても、ただ口頭で伝えるのではなく、きちんと記録として残すことの重要性に気付かされた思いがしました。やはり、こういう詳細にこだわることで、スタッフ間の誤解を回避したり、後々記録の確認ができるようになるのだと思いました。 ニューヨークでの大きな問題は、渋滞。1ブロック動くのに5分以上かかりました。 ハリケーン被害を受けたにも関わらず、City Harvest の業務は既に通常の状態に戻ってきてる様子でした。災害直後には、インディアナポリスのGleaners Food Bank とGreater Pittsburgh Food Bank からスタッフが派遣されて、一週間ほど業務のヘルプに入ってくれたそうです。ネットワークの力を使って、こうしたサポートがフードバンク間でできているとのことです。ニューヨークは、レストランやスーパーがたくさんあると同時に生活困窮者もたくさん住んでいるという点で、アジアの都市の多くと共通点が多く、City Harvest … Continued

[Japanese] フィリピンでの活動でついに食品の配送が始まりました!

Written By 和田裕介 セカンドハーベスト・アジアは、今年2012年3月に、Salu-Salo: Food Bank Philippines (FBP) を地元フードバンクとしてフィリピンに設立しました。以前にもこのブログでこの団体については度々ご紹介してきましたが、最近まで食品の配送は行っていませんでした。 10月にセカンドハーベスト・アジアとセカンドハーベスト・ジャパンのメンバーがフィリピンを訪問し、大変寛容に寄付を提供してくださった企業さまのおかげでオクラの提供を始めることができました。 農場を訪問した日に、積んだばかりの新鮮なオクラを4ケースいただいて、一部をTarlac にあるthe College of Holy Spiritsに提供しました。Holy Spirits では、山間部に住む周縁化された原住民、アエタ族を支援しています。 Holy Spiritsのシスター達は、Tarlac の3カ所でアエタ族に教育活動をしています。食事の提供は、子ども達が勉強に集中できるようになるためにとても大事だとのことでした。 現在、Tarlac からマニラまでは高速バスに荷物を載せて運んでいます。マニラのバスターミナルでFBPのプロジェクトマネジャーであるCris Bonoan が食品を受け取り、マニラ内のあらゆるNGOに提供していきます。 この写真では、バスターミナルにフィリピン赤十字の車が食品を取りに来たのが分かります。 オクラは、そこから食品提供活動を通じて困窮者達に配られます。今のところ、マニラの10カ所の団体に提供しました。 その中の一つ、Tuloy Foundation Inc. です。Tuloy は、1993年からストリートチルドレンに様々なサービスを提供してきています。現在、Tuloy では800人の9歳~18歳までの子ども達に教育を提供し、200人に住む場所を提供しています。Tuloy のマーケティングオフィサー、Loida Oliverosとここに住んでいる学生が写真に写っています。 最近、私の方で雑誌エコノミストの こちら の記事を見つけました。発展途上国での食品提供における栄養の重要性についてのものです。この記事によると、90年代や2000年代前半には、食料援助の多くはカロリーを充分与えることにフォーカスしていました。しかし最近分かってきたところによると、約10億人が未だに充分なカロリーを取れずにいる一方で、さらに別の10億人がビタミンやミネラルなどの微量栄養素が足りず栄養不良になっているということです。さらに、この記事によると、 “栄養不良は、子どもの死亡の3分の1以上と関連しており、また多くの病気において最も重要な単一危険因子となっています・・・・栄養不良の子ども達は(他の全ての事が平等だったとして)学校に行く率が(栄養不良でない子どもに較べて)低く、学校に行っても長時間いられず、また学業でも苦労する割合が高いです。栄養を充分摂取した人たちに較べて、栄養不良の人たちは生涯において稼ぐお金の量も少なく、より貧しい結婚相手と結婚し、死ぬのも早めになります。” (和田訳)  (原文)”Malnutrition is associated … Continued